COLUMN

藤井誠のゴルフコラム

2018/12/26

チャレンジレポートvol.1「第7回PGAティーチングプログランドシニア選手権大会」

藤井誠プロが「プロトーナメント優勝」の目標にチャレンジ!
出場した大会のレポートを報告するコーナーです。

期日:2018.11.29・30
大会名:第7回PGAティーチングプログランドシニア選手権大会
会場:新宝塚CC(兵庫県)
結果:39位T(77/80/157)

11月27日(火)曇り

午後1時に東京・多摩市の自宅を愛車で出発。
新東名を使い、ナビの命じるまま新しい高速道路をあちこち走り、午後8時に『宝塚ホテル』に到着。
ホテルのエントランスに入るなり、思い出したのはTVドラマ『ザ・ガードマン』。昭和40年代のモノクロの世界に、タイムスリップしたような錯覚を起こさせる不思議な空間。
こんなホテルが残っているのか――じんわりと感動。グランドシニアの戦いに臨むには、ぴったりの宿ではないか!

練習ラウンド。
グランドシニアだから60歳以上のおっさんの集まり。
60歳なりたての俺は、歩く姿だけならそこそこイケてるほうかもしれない。などと自分を奮い立たせるが、さて、ゴルフはどうなのか?
九州勢3人のところに入れてもらう。
10番ホールからスタートするとすぐに、練ランの必要性を痛感。左に下りながらカーブしていき、右OB、左はずっとハザードといきなりタフなホールだ。
その後、どのホールもとにかく狭い。
距離は大したことないのだが、フェアウェイが狭くてOB杭が目立つ。
練習はリラックスしているので、ちゃんと立てるし、自然に振れる。ある程度ティショットを飛ばせば、あとはショートアイアンで打てる。グリーンは速くて難しいが、何とかスコアは作れる。
 しかし、明日からの本番、どんな心理状態でティグラウンドに立つことになるか? 平常心の維持と、状況に応じたコースマネジメント能力が試される。

11月29日(木)晴れ

大会初日。
ホテルからコースまで車で20分。十分に余裕を持って会場入りし、練習。
打ち上げの練習場では、晩秋の朝日が真正面から照るので、飛んでいくボールが全く見えない。10ホールスタートで使うつもりの3Wで球が浮かない。
原因不明のスイング故障を起こしているのだが、原因がよく分からない。
試合の緊張が体の自由を奪っているのか、真正面の朝日がスイングを乱しているのか……
不安定な気持ちを引きずったままティグラウンドに立つと、案の定、3Wで左のハザードに打ち込む。
ドロップしたボールはピンまで150Y足らず。9Iで楽に打てる距離なのに、なぜか左へ外し、寄らず、ダボ。
「ピンなど狙わず、乗せておけばボギーで済んだのに」
悪い癖だ。1打の失敗を挽回しようと焦り、失敗を重ねてしまう。その挙句、後悔して落ち込む。
問題はこれだ! 後悔して落ち込む場面をいかに少なくするか、そのために次の1打で何を選択するべきかを正しく判断することが俺のゴルフの課題なのだ。
15番のパー5で、とんでもない速いラインをコツンと打ってしまい3パットの6。
 これもバーディパットを入れたい気持ちが空回りした結果だ。背中合わせの「積極」と「無謀」を、判断する冷静さを失ってはいけない。
17番のパー5ではバーディ。
泳ぎのうまい競泳選手が水面をすいすいぐんぐん進んでいく横で、俺は水面から上がったり沈んだりバシャバシャと喘ぎながら苦しそうに泳いでいる感じだ。
知らないうちに腕に力が入って、それが抜けない。
そうしていると腰が痛くなってくる。
今思えば、上半身の力の入れ過ぎで腰回りが固く、動きにくくなっていたのだろう。自分の体、特に大切な下半身が動かない状況を作り出し、スイングを壊していく悪循環。冷静に振り返れば分かることが、全く理解できず、あがいて、間違いを重ねさせられるのが試合の恐ろしさだ。
まあ、それでもごまかしごまかし77。
ラウンド後、「ラインをじっくり読め。ボールの転がりは嘘をつかない。一度ラインと強さを決めたら実行」とノートに記している。確かにそのとおりだ。これは次回に生かさなければならない。

HOLE101112131415161718IN
SCORE38
HOLE123456789OUT
SCORE39

11月30日(金)晴れ

悪いスイングで乱した体のバランスは一夜にして戻るものではない。再発させてしまった持病の腰痛が、俺の気持ちをダークサイドに引き込もうとする。
それでも自分の体と思考を軌道修正しながら、80でラウンドを終えた。
トリプルボギーを2つ。
一つ目は、前半15番パー5のセカンド。「えっ!!!!?」と、信じられないショットで5Wが右に出てOB。二つ目は後半5番、何の変哲もないパー4。オーナーだった俺は太ったキャディさんに売店で気前よく缶ビールを買ってあげ、皆が戻る前にティショットしてしまった。ちょっと、ほんのちょっとボールに近いなと思いながら打ったらショットを左に引っ掛かけてOB。
 少しでもアドレスに違和感があったら、仕切り直すべきだった。
それ以前に、皆の戻りを待ち、慌てず焦らず十分な余裕を持って、自分のリズムでティショットに臨むべきだった。
そもそも、売店の小休止を挟んだ直後なのだから、低いフェードを打っておけばよかった……
ちぐはぐなプレーは、どんなに僅かでも見逃されることはなく、そのままショットとスコアに表れるから、試合での後悔は全てが「後の祭り」である。
 試合を終えて記したメモには、
「マラソンの最後でつまずいた感じ。上がり6、7、8、9番ホールは全て綱渡り。今、試合で18ホールをプレーするチカラがないことを痛感」
「一年前と比べてほんの少し、スコアにして4つか5つ改善している。昨年よりも丁寧に対処できたからだ。立ち方とパター。この二つが進化のポイント。しかしあとはひどいものだ」「自分に対する迷い、許し、甘やかし……難しいホールは最初からボギーでいいなどと決めるから悪い。せっかくいいショットをつなげても3パットのボギーになる。自分を許してはいけない。甘やかしたことがスイングの緩みにつながり、3パットの場所にボールをオンさせた」
「いつかそのうちミスをする、と心の奥で思っている。俺の心の奥底に、弱いヤツが潜んでいる。そいつが案の定出てくるのだ」
「グリーンを読む力はついてきていると思う」

HOLE101112131415161718IN
SCORE340
HOLE123456789OUT
SCORE340

教訓と課題

腰が痛くならないスイングを初日から続けることがポイントだ。そのためには、大会初日のスタートホールから頭の中で何を考えればよいか? 最終日の最終ホールまで、何を頼りにショットを打ち続けるべきか?