COLUMN

藤井誠のゴルフコラム

2019/11/06

ブログ

10月末、日本で初めてのPGA TOURが開催された。ZOZOチャンピオンシップ。

終わってみれば、タイガーのPGA TOUR82勝目。サム・スニードに並ぶ大記録を樹立した記念すべき大会になった。

台風の影響で千葉はかなり水の被害を受け、大会にも影響した。そのため最終日は月曜にずれ込んだ。

いろいろな記録を作ったこのトーナメント。幕を閉じれば、日本のゴルフファンにとって久しぶりに「本物を見た!!」と思わせるものになったのではないか?

最高のものを生で見なければ本当の感動はないからね。

このトーナメントが開催される約二か月前からPGA TOUR ENTERTAINMENTのYiさん(イーさん)とメールでやり取りをしていた。

多摩ヒルズの副支配人でPGAメンバーのパトリックから繋いでもらったのだ。

ZOZOが行われる週にPGAツアーのオフィシャルサイトから日本のゴルフ事情をVIDEOで撮り、世界中のゴルフファン発信したいので協力をしてほしいというもの。

彼らの最初のアイデアは現役の相撲取りがちょんまげ姿のままゴルフ場でボールを打つところを撮影したい、、、というものだった。

当然その力士がゴルフが大好きで、相撲の稽古を終えたところで、ゴルフの良さについて語ってもらうという絵が欲しかったみたいだ。

日本古来から伝わる伝統競技の相撲と、違う国から渡ってきたゴルフというスポーツの融合、ギャップを見ることができたら、視聴者はきっと喜ぶだろうと彼らは考えたようだ。

私の友人の河邉幸夫さんに相談した。彼は千代の富士がとんでもなく強かったときに同じく幕の内で活躍していた力士の玉海力さん。

河邉さんによると、相撲取りにとって10月中旬からは一年で一番忙しい時期になるとのこと。たまたまZOZOの開催と重なってしまったのだ。

九州場所を前にとんでもない距離を移動しながらたくさんの地域で巡業をする。

その間、関取たちはプライベートの時間がほとんどないらしい。

現役力士をその間ゴルフ場に引っ張り出すことは不可能だと。

イーさんにはその旨伝えた。するとイーさんは、一番撮りたかったのは相撲取がらみのゴルフ場のシーンだったのだろうが、すぐに第二、第三の案を出してきた。

まだこの時点で私はイーさんが男だと思っていた。

アメリカ、フロリダ州のセントオーガスティンにイーさんのオフィスはあるそうだ。PGAの本部があるところだ。

そのオフィスでイーさんはWEBで日本のコースや練習場のサイトを見ては、どんなシーンを撮影すればVIDEOを見たひとたちが感動するか考えていたようだ。

イーさんは秋葉原にあるビルの屋上にあるゴルフ練習場を取材したいと書いてきた。

さらにそれに対比するような練習場、つまり閑静な住宅街にあり、しかも何かユニークな面を持っている場所はないか?と聞いてきた。

そして、ゴルフコースにも行きたいと。

日本ならでは!ということで、次の条件を満たしているコースで取材したいと、、、、。

◎富士山が見えること。

◎ランチタイムにラーメンが食べられるところ。

◎温泉があるところ。

◎リモコンの乗用カートがあるところ。

これらは、日本以外の国のゴルファーが見たときに絶対に興味を示すものだとイーさんは書いてきた。

ということで、私はこれらの条件を満たす場所を探し始めた。

秋葉原の練習場に対比する練習場は元々良く知っている梅里カントリークラブというゴルフ練習場がピッタリであろう。練習場とマンション、つまり住宅が一体化しているというとんでもなくユニークなものだからだ。

ゴルフ場の方は、富士山が良く見えるという条件を第一にして探した。

いくつかの候補に絞り、URLをイーさんに送り、確認してもらいながら、最終的に富士ゴルフコースにお願いすることに決まった。

普通であれば、それぞれの練習場とゴルフ場の支配人の名前とメールアドレスなどを調べて「近々PGAエンターテイメントのイーさんというひとから連絡がいきますから、よろしく」と

繋いでおしまい、、、、ってことなのだろうが、、、。

ゴルフの世界に入るまえは音楽業界で当時一番売れていた佐野元春のマネージャーをやっていた私はそこでおしまいにするなんて、考えられないこと。

佐野くんの仕事では下準備、確認、再確認、本番当日も更に確認、、、みたいな流れの連続であった。毎日鍛えられた。携帯電話などない時代、全国津々浦々にコンサートで飛び回る佐野くんとバンドのメンバー、、、さらにスタッフのケア。

とにかく事前の準備が一番大切になる。それでも当日何が起こるかわからないってのが普通、、、。毎日最高の勉強ができたわけだ。

まっ、そんな鍛えられ方した私にとっては、当たり前のようにそれぞれのマネージャーに連絡を取り付け、そして会いに行ったわけです。

会って、話して、実際に現場を見て、、、、と。

下見で撮った写真をイーさんに送ったことで、更にイーさんが作りたかった映像のイメージも作りやすくなっていったのではないか。

というのは、イーさんのメールで書かれている内容が、東京でゴルフに関わるこれとこれ、あれとあれを撮りたい、なぜならこうこうこうだからだ、、、みたいな内容であったから、こちらもそれを読むたびに段々向こうの狙いが見えてくるようになっていた。

偶然、初めて取材する日本で、藤井誠という人間がアシスタントのように先に動いていたのだから、ある程度やりやすかったのではあるまいか?

イーさんは日本に来るまえに韓国に寄り、そこでゴルフシーンを撮影して一本VIDEOを作り、PGAツアーのサイトにアップしている。いよいよ日本に来る日が迫ってくると最終確認でメールのやり取りもほぼ毎日のようになってきた。

会ってはいないが、ある程度馴れてきたという感じがメールの英語の文面でもわかるようになってきた。 誰が書いても同じセンテンスになるであろうものがなぜそこに感情を読みとれるのか? これは不思議なものだ。

すると、日本に行ったら食事が楽しみだと書いてある、、、、そこでもしかしたらイーさんは女性ではないか?と思い始めた。

実際、イーさんは女性でした。

PGAツアーの仕事をする前はNBA、マイアミのチームの広報をしていたそうだ。とにかく頭の回転が速く、洞察力がある。不思議に思っていたのだが、撮影する部隊はどうなっているのか?という疑問。

イーさんはひとりで行動して、カメラマン、ドローン操縦士、通訳、編集スタッフは現地調達、、、が基本だそうだ。

つまり各地でそのようなスタッフとは初めて会うことになる。30そこそこの女性が見知らぬ地で、初顔合わせのスタッフ束ねてその週のうちに一本のVIDEOを作る、、、というのだから恐れ入る。

たいしたもんだ!!!

とにかく、ひょんなこと、縁ができ、イー監督の作品二本に参加することになった。

まあ、見てくださいな。

https://www.pgatour.com/video/2019/10/22/golf-culture-in-japan–part-1.html

https://www.pgatour.com/video/2019/10/22/golf-culture-in-japan–part-2.html

なぜか私が紹介役で出演することに、、、、。 撮影するよ、と言われたから私は英語でしゃべるのかと思っていた。そうしたら、日本語で良いと、、、。

実際字幕スーパー?また吹替?え!!!?どうやってアップするのだろうと思っていた。

心配は無用だった。世界はすごいところまで進化しているってことだ。 まずイーさんは通訳のひとの力を借りて、中国語で作った数分間のVIDEOにスーパーを入れた。 イーさんは上海生まれでアメリカ育ちのバイリンガル。

どちらの言語も完璧なのだ。

それで、先行して中国でまずこの2本のVIDEOは流れることになる。

ここからがすごい、イタリア語、スペイン語、そして英語にそのスーパーは入れ替わり、各地で配信されたのだ。 コンピューターが翻訳するからあっという間に出来上がるわけだ。なるほど、、、そういうことか。。。。びっくりである。

私たちにとって当たり前の日本のゴルフが、他の国のひとたちには興味深く映る、、、。このVIDEOを見て、驚いているひとが世界中のどこかにいるのかも、、、。そんなことを考えると楽しくなる。

PGAツアー、、、でっかい組織だな、、、そう感じた。 日本のゴルフと比べてはいけないのかもしれない。

ところでこの二本のVIDEOを見た海外の人たちが、ゴルフ場に温泉があるなら是非行ってみたい!とか秋葉原のビルで思い切り買い物を楽しんでからゴルフの練習とか、、、、食べ物とか、、、、日本ならではの発展してきたゴルフを改めて見直すことができた。良い体験をすることができました。

近い将来私がゴルファーとして活躍できる場がどこかに生まれるかな? イーさんはいまもどこかで精力的に動いているのだろうな。 THANK YOU!!!