
2016年7月号 藤井誠の読むレッスン "球筋は左手で探せ!" 連載第6回目
インパクトゾーンへの高い意識が飛ばしの3要素を向上させる 最近のツアープロはスイングのデータをチェックする。細かくチェックしながらスイングを微調整し、クラブをチューンナップしたりする。多くのアマチュアにはできないことだ。では、弾道計測器がなかったころのプロはどうしていたか?感覚と結果からの推察でスイングを直し、クラブをいじっていた。データは便利で重要だが、ゴルファーが人間であるかぎりスイングを作るのは感覚なのだ

「どこまでも並行に続く2本の線路のかなたにボールを打ちたい!」という思いを込めて、お尻の筋肉をグッと締めてヘッドをまっすぐ走らせる。自分のカラダのいちばん大きな筋肉を使ったスイングこそが最高なのだ。馬のようにたくましいお尻の筋肉をイメージして!

2016年8月号 藤井誠の読むレッスン "球筋は左手で探せ!" 連載第7回目
クラブを立てたらフィニッシュは収まる ツアープロのフィニッシュをイメージしているらしいゴルファーを練習場でよく見かける。しかし、いいフィニッシュは大切だが、フィニッシュだけをまねても意味がない。正しいフィニッシュについて、ゴルファーはもっと考えるべきだ

剣客の命は刀と左腕。剣先(クラブヘッド)を鋭く走らせた左腕が、刀(クラブ)と直角を保てばフィニッシュが決まる。剣先を走らせ、空気を切り裂いてピタリと止めるサムライのイメージで左腕を振ってみよう

2016年9月号 藤井誠の読むレッスン "球筋は左手で探せ!" 連載第8回目
スイングの成否は切り返しで決まる 切り返しの瞬間「しまった!」と感じた経験は誰にでもあるだろう。タイミングが狂えば、即失敗につながると誰もが知っている重要なポジションが切り返しである。そんか重要な切り返しについて、ゴルファーはどれほど理解しているのだろうか?

短距離走では、クラウチングスタイルの「よーい」姿勢で静止を強いられる。いつでも飛び出せる準備態勢から、「どん!」の合図でスタートを切るその瞬間にも「切り返し」が存在する

2016年10月号 藤井誠の読むレッスン "球筋は左手で探せ!" 連載第9回目
ダウンスイングを右手で考えるな! スイング各ポジションの中で最も難しく、間違いを犯しやすいのがダウンスイングだろう。正しくボールを打ち出すために、多くのゴルファーが思い悩む重要なダウンスイングについて、2回に分けて解説しよう

着陸させた飛行機をそのまま再離陸させるタッチアンドゴー。成功のポイントは極限まで緩やかな着陸態勢と正確な機体コントロールだ。ゴルフスイングも同様に、ダウンスイングから「緩やかなシャローアタック」を実行することが正確で安全なショットへとつながっていく

2016年11月号 藤井誠の読むレッスン "球筋は左手で探せ!" 連載第10回目
右股関節の意識でスイング滑走路が見えてくる ゴルフクラブは腕で振り回すものではない。下半身で軌道を作り、その軌道に腕の動きを乗せるものである。この仕組みが理解できれば再生力の高いオンプレーンスイングが習得できるのに、腕の力、特に右手の腕力に頼ってスイングするからダウンスイングが乱れるのだ!

左足から骨盤、上半身へと巻き付いたゴムのロープをイメージせよ。クラブまでからみついたゴムの先端を誰かに引っ張られている-それを骨盤で感じながら、切り返しでしっかり抵抗する。右足一発グッと蹴ったらあとは左サイドが働き出す感じ。頼れる場所は地面に密着した足裏しかない。さあ、大物を釣り上げよ!

2016年12月号 藤井誠の読むレッスン "球筋は左手で探せ!" 連載第11回目
ゴルフのインパクトはテニスの左手バックボレー 右利きゴルファーが左手主導スイングをマスターするのは難しい。たとえ左片手でボールが打てるようになっても、グリップに右手を添えたとたんスイングが崩れてしまうのだ。ところが、不思議なことにテニスの左手バックボレーができるようになると、左手主導スイングの奥義を体が理解することがある

1980年代に活躍したジョン・マッケンローのバックハンドボレーはかっこよかった。俺はゴルフスイングの崩れを感じたら、マッケンローのバックハンドボレーを思い出すことにしている